証券会社の決算を予想する2つのポイント

【著者】 児山 将

金融を代表する銘柄に証券会社があります。

特に日本最大手である野村ホールディングス(8604)が買われないと相場も続かないといわれているほど、証券銘柄の動向は株式市場の鏡とされています。

今回は証券会社の決算を予想する上での重要ポイントを見ていきたいと思います。

売買代金低調でネット証券の決算も不調

日経新聞の記事にネット証券の決算が不調だったとの記事がありました。
参考:ネット証券大手、3社が減益・赤字 4~9月期

松井証券カブドットコム証券は2桁の減益、マネックスグループは最終赤字になるというなかなか厳しい展開です。

相場は水物、関連会社もどうしても相場展開に左右されてしまいます。

つまり、証券会社の主な収益源は売買手数料ですから、『売買代金』が重要になります。

売買代金をざっと分解すると、以下の通り。

実働口座数 × 約定代金 = 売買代金

これらを見ると、東証一部の売買代金と各証券会社の実働口座をみればおおよその決算が分かるということになります。

2016年の東証一部の売買代金と出来高の推移が以下。

東証売買代金

日増しに市場の盛り上がりが無くなっているのがよく分かります。

これでは取引する人がいないので証券会社は利益が出ませんよね。

実働口座数については、証券会社によっては毎月公表しているところと、四半期ごとに公表しているところで分かれます。

ネット証券では、マネックス証券が毎月公表しています。

マネックス口座数
(出所:開示情報 口座数・預り資産/マネックス証券

エクセルでデータを表に移し、移動平均線などを描写すると、より分かり易くなります。

特に、ネット証券は手数料収入を占める割合がほとんどになりますので、より精度が上がり易くなります。

これで、決算プレイも怖くなくなりますね。

FX会社のケース

これと似たように、FX会社はドル円の『ボラティリティ=値幅』と『口座状況』で比較すれば決算状況を把握できます。

ボラティリティの調査には、ATRという一定期間の値幅平均を出すオシレーター系のテクニカル指標を使用して分析しています。

ドル円ATR

具体的に示すとこんな感じです。

4-6月期はブレグジット(英国のEU離脱)の影響もあり、ボラティリティは最高潮に高くなっています。

さらに、今回は投票日が事前に分かっており、多くの準備ができたことでFX会社はしっかりと利益を出すことができたという報告を聞いています。

これは各FX会社の月次報告を見れば一目瞭然ですね。

証券会社、FX会社のファンダメンタルズ分析の参考になりましたら幸いです。

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