株式投資初心者でも分かる日本郵政の上場について

【著者】 児山 将



■この記事のポイント
・NTT、NTTドコモ以来の巨大上場
・郵政グループの上場が日本株の今後を左右する

郵政上場

総額約1兆4000億円の株式売り出し

11月4日に日本郵政グループ(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命)3社が東証1部へと上場します。

2015年も100社近くの会社が上場することが予定されておりますが、この3社は特別なのです。
何が特別かというと、
1.元々公的機関であったことと、
2.会社の規模(時価総額)が非常に巨大だということです。

時価総額は日本郵政とゆうちょ銀行がそれぞれ6兆円ほど。かんぽ生命保険も1兆円を越える規模となっています。この規模の上場は、NTTとNTTドコモ以来の規模であり、日本最後の巨大上場とも言われています。

新規上場ですから、株式の売出があり個人投資家でもいつでも自由に売買することができます。
今回の上場において郵政3社は発行済み株式の1割ほどを売り出しますことになり、これが個人投資家や機関投資家が保有することになるのです。
その額は、3社合わせて1兆4000億円ほどとなります。

※郵政3社の新規株式売り出し額
日本郵政:約6900億円
ゆうちょ銀行:約6000億円
かんぽ生命保険:約1400億円

これがどれほどの規模か2015年に上場したニュースアプリのグノシー(6047)と比較してみましょう。
同社が上場した時の株式の売り出し額は100億程度でした。なんと、郵政3社はグノシーの100倍以上です。2014年に新規上場した企業の売り出し額を全て足し合わせたとしてもこの額には及びません。

2014年に上場した企業は88社ありました。つまり、11月4日には1日にそれだけの数の新規上場があること以上のインパクトがあるのです。

また、2015年の東証1部の1日の売買代金は約2兆5千億円程度です。
新規上場するに日には、この売り出し額がプラスされるわけですから、売買代金が1.4倍ほどに膨れ上がる可能性があります。

日本郵政3社の上場で試される日本株の行方

今回の上場において、投資家は新たに日本郵政の株を買うためにお金が必要になります。
10月20日時点で東証一部の時価総額は550兆円です。しかし、11月4日にはこれが突然13兆円(日本郵政3社の時価総額)と2.4%も増えることになります。
新規上場企業は投資家から注目が集まり、売買高も大きくなりますが、同時に他の企業の売買が細ってしまう可能性があります。

投資家の資金は1日で2.4%も増えませんので、仕方ありません。郵政3社の株を買うために、保有株を売却する投資家も出てくるかもしれません。
そうすると、上場の前に株価が下がる可能性があります。

そして、郵政3社の上場が失敗してしまうと、投資家の資金は目減りしてしまい、株価は上がらなくなる。逆にこの上場が上手くいくと、今後の株価の上昇が期待できるということになります。

そういった意味で、11月4日の日本郵政3社の上場は今後の日本株の行方を占うといえるかもしれません。

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